塗装施工の流れ(屋根・壁共通)

塗装施工がどの程度の工期で、どのような工事がなされるかを事前に把握しておくことは大事です。外壁と屋根では、塗装施工の流れに若干の違いがありますが、共通する部分の方がむしろ多いです。

●塗装前

⑴塗装業者との打ち合わせ

施主様が塗装業者に連絡をすると、業者の担当者が来られます。担当者は施主様からヒアリングを行います。施主様は、特別な要望・希望がある場合には、この時に伝えておきましょう。ヒアリング後、業者の担当者は、外壁・屋根の状態がどのようになっているか確認し、外壁・屋根の計測(家を建てたときの図面があれば用意をしていくとよいですね。)をします。ヒアリングと現地調査で1時間はかかると見ておいてくださいね。※複数の業者から相みつを取られると、上記のやり取りが、業者の数だけ行われます。

⑵見積書の検討と業者の選定

後日見積書が届いたら、内容を吟味してどの業者にお願いするか決め、契約となります。この際に、見積書の内容など、疑問質問などがあれば、遠慮せずに聞いて下さい。

⑶挨拶まわり

着工の一週間前くらいに、業者の担当者が近隣にご挨拶に回ります。工事中は、騒音(足場組立・解体時・高圧洗浄時・吹付時等)や液剤の臭いなどが発生するために、近所の方々に、その旨の説明などを行い、了承を取っておくことが大事です。ご近所トラブルを避けるために、必ず行って下さいね。

⑷仮設足場の設置

手の届かない箇所への作業が多いために、仮設足場を組みます。そして、足場全体に、飛散防止シートと呼ばれるメッシュシート(洗浄水や塗料の飛散防止)をかけます。

⑸高圧洗浄

塗装する箇所の、旧塗膜や汚れ・苔などを綺麗に洗い落とします。この際に、洗浄が十分でないと、塗料が密着せずに早期の剝がれや膨れ等の原因になりますので、どれだけ時間をかけるかではなく、施工面の汚れを綺麗に洗い流すことです。

⑹塗装面の養生・下地処理

塗装面の窓や塗装を施さない浮体部分などを、養生テープ(専用のビニールシートやテープ)にて養生していきます。更に、塗装面のひび割れ、釘の浮き・ハズレなど補修箇所があれば、同時に補修工事を行います。

⑺塗装面の塗装

ここまで来たら、いよいよ実際に塗装を行っていきます。塗料がスペック通りの耐用年数を確保するためには、どの様な塗料を使っても3回塗(下塗り・中塗り・上塗り)が原則です。(屋根・壁共通です。

※下塗り・中塗り・上塗りの役割

①下塗り:シーラーやフィラー・プライマーといった材料を使います。下塗り材は、のち工程の塗料をしっかり密着させることですので、欠かせない工程です。

②中塗り:ここで初めて塗料を塗ります。ですが、これで終わりではありません。中塗り塗料は、下塗りを平滑にし、のち工程の塗料を補強することです。

③上塗り:これが最後の塗装作業になります。この上塗り塗装によって、色・艶・耐久性が確保されます。

何度も言いますが、三回塗は塗料がスペック通りの耐用年数を確保するために必要な手順です。

⑻付帯部塗装・養生ばらし

雨樋、鉄部、エアコンカバーといった付帯物の塗装を行います。塗装が一通り終わったら、塗り残しがないか等最終チェックをして、問題がなければ、養生を撤去します。

⑼塗装終了後

仮設足場を解体して、塗料の空缶など回収し、ゴミなどが落ちてないか確認し、掃除をして終了となります。この際に、塗装を施した場所に関して、気になることなどがあれば、疑問・質問・相談をして下さい。