外部環境から屋根を守るため、屋根用塗料には日光や雨に対する強い耐久性を持たせたり、カビや苔の発生も抑えます。但し、外壁に比べ、屋根の塗料の耐久年数はどうしても短くなります。フッ素塗料でも、10年程度の持ちであることに留意しましょう。また、遮熱塗料には、屋根にプラスアルファの機能を持たせた優れた塗料です。夏の暑さが気になる方は、遮熱塗料の検討をお勧めいたします。

屋根塗料の耐久性

屋根の塗料には、屋根材が紫外線・雨風・高湿・高温といった外部環境にさらされ、早期劣化を避ける大事な役目があります。屋根の耐久性は、外壁と同じく、塗装に使われる塗料も合成樹脂塗料となります。ただ、外壁よりも、日光や雨の影響を受けやすいために、耐久性の劣るアクリル塗料は不適となります。つまり、ウレタン系・シリコン系・フッ素系の塗料が屋根用の塗料になります。塗料メーカーは、屋根と言う厳しい環境下においても、塗膜の耐久性を保持できるように、様々な機能を持たせています。樹脂成分を問わず、屋根用塗料は、日光(紫外線と熱)や雨に対して、かなりの耐候性を持たせ、カビや苔の発生も防ぎます。

屋根塗装の耐用年数

厳しい環境下に置かれる屋根は、屋根の耐久性が落ちるのが早くなります。同じグレードで似た機能を持った塗料を外壁に塗った場合、売屋根の方が早く耐用年数を迎えてしまいます。塗料メーカーのカタログには『期待耐用年数』という表記がありますが、これは塗膜の寿命を意味し、この期待耐年数を外壁塗料を比べると、屋根用の方が短くなっています。

ある塗料メーカーの期待耐用年数例

●ウレタン系塗料:5~7年

●シリコン系塗料:6~8年

●フッ素系塗料:8~10年

●遮熱塗料(フッ素系):8~10年

上記のように、耐用年数の長さで知られるフッ素塗料でも、10年程度となっていて、外壁用フッ素塗料の15年と比べると、屋根と言う環境を考えると短くなってしまいます。

屋根への遮熱塗料施工について

ここ数年、遮熱塗料も主流になってきて、関心を持たれている方も多くいらっしゃると思います。この遮熱塗料には、高日射反射率塗料とも呼ばれ、日光の近赤外線を反射する成分が顔料に含まれています。従来の塗料は、近赤外線をそのまま吸収するために、本州の夏場は、屋根表面が70℃室内が30℃といった高温になってしまいます。ここに、従来の塗料ではなく遮熱塗料を塗ることで、屋根の表面温度は20℃下がり、室内温度も低下します。この効果により、屋根材そのものの劣化スピードが緩やかになり、エアコンの電気諸費の軽減が期待できるために、ヒートアイランド現象の緩和にも一役買うことが出来ます。更に、特に日光を反射しやすい白系の色ですと、遮熱の効果をより一層期待することが出来ます。